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王 一亭（おう いってい）

生没： 1867年-1938年

王 一亭（おう いってい）は清末民初の有名な書画家。王震。名は震、字を一亭、号は白龍山人で知られる。号は生地の山の名からとったものである。別号に梅花館主、海雲楼主など。

1867年（清代 同治6年）中国浙江省湖州市呉興に生まれ、祖母の影響により幼いころから絵を好んだ。
任頤 (任伯年）に師事。師の他界後、呉昌碩が上海に定住すると交流を深めた。王一亭は呉昌碩から大きな影響をうけ、作品への影響も色濃い。画は山水、人物、花鳥、仏教など幅広く優れた作品を残した。

若くして海運業を営む天余号で勤め、外回りから経営責任者にまで昇進した。30歳で日清汽船上海支店の総代理となり、後に銀行業や保険業などを開拓する。清末の上海において成功した実業家のひとりであり、中国同盟会にも参加した革命派でもあった。

政治家でもあった王一亭は、国際的な慈善活動家としても活動していた。1923年で日本で起きた関東大震災の折には、一早く救済運動を呼びかけ、食料や薬品、生活用品などの救援物資を募り、救援船を日本へ向かわせた。東京都慰霊堂に安置されている幽冥鐘は、多くの浄財と王一亭の特段の尽力により制作され、日本に贈られたものであり、親日家としても知られる。