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夏目 漱石（なつめ　そうせき）

生没： 1867年～1916年

父夏目小兵衛直克と母千枝の五男に生まれる。
出生した頃の夏目家は町方名主であった。出生後すぐに里子に出されて、翌年養子に出され塩原昌之助・やすの夫婦を実の父母と思って成長する。その後実家に引き取られ、小学校を3回変わる。幼年期の経験が漱石の性情形成に大きく影響した。

実母の死の衝撃により中学を中退。二松学舎に入学し漢学を学ぶ。成立学舎で英語を学び、明治23年には帝国大学（のちの東京帝国大学）文科大学英文科入学。文部省の貸費生となる。

翌年、正岡子規を知り親しくなる。子規の詩文集『七草集』の批評にはじめて漱石の号を用いた。愛媛県立松山中学校の教員として赴任し、下宿に同居した子規の影響で句作に熱を入れるようになり、次第に俳壇にでる。

美術への造詣も深く、絵画や書も能くした。絵はがきや絵手紙をペン画や水彩で描いては門下生等に送っていた。絵の内容は人物画、風景画、女性像など多彩であった。晩年にはさらに本格的に取り組み、南画風の山水図を盛んに描いている。