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陳大羽（ちんだいう）

中国画家

生没： 1912－2001

陳大羽（ちんだいう）は広東省潮陽出身。
本名：陳漢卿
落款・印：大羽、陳翱など

上海美専中国画科で学び、後に斉白石に師事。
写意花鳥画を得意とし高い評価を得る。
写意芸術は伝統的な穏やかでエレガントなスタイルから、開放的で個性的な時代へと変貌を遂げる。陳大羽の登場はその変革に大きな影響を及ぼした。
書道や篆刻も得意とした画家である。

上海美専副教授、南京芸術学院美術科学科教授、中国美術家協会常務理事、江蘇省美術家協会、書法家協会副主席。中国美術家協会会員、中国書法家協会会員、南京芸術学院美術学科名誉主任を歴任。

画業と発展：

陳大羽は芸術の研究に熱心であった。徐渭、石涛、八大山人、“揚州八怪”などの明・清朝の著名画家を探索する。伝統的な芸術を吸収しながらも、広い視野をもって独自の芸術を歩む。

30代初めに斉白石と知遇を得て師事するに至る。斉白石に名・翱を与えられ、漢字から「羽」を取り「大羽」とした。
北平に滞在中には斉白石から高く評価される。
また滞在期間中に陳半丁、黄賓虹からもアドバイスを受けることができ、画業に邁進することができた。

30代半ばで李可染と知遇を得て、1956年には李可染、黄潤華らとともに写生旅行に出かける。浙江、四川で写生し、多数の山水画に至った。

画風と芸術観：

陳大羽の作品は、写生による観察とスケッチが重要である。
写生によってインスピレーションを得て、平凡な日常生活の中に美しさを見出すことから芸術ははじまる。
画家は柔軟で前向きな人生観と温かみあふれる感情を作品の中に融合し、豪快に表現している。
陳大羽の花鳥画はシンプルでヒロイックな個性を放つスタイルを体現し、その時代の芸術の特徴を反映した作品といえる。