烏丸光広 歌

この作品について

烏丸光広は江戸時代前期の宮廷歌人です。
幅広い分野で才能を開花させ、独創的な書風を確立しました。
現代でも茶の湯に、鑑賞に人気があり、古筆愛好家にも好んで求められる書家のひとりです。

本作品は、烏丸光広の和歌を掛け軸に仕立てたお品です。
くり抜きのような変り表具が、書に一興を添えています。
残念ながら状態が悪く、修理が必要な場合はご評価が上がりにくくなるでしょう。

伝来の掛物には、
・古筆家による極札
・由来などが認められた手紙、書付
が付いている場合があります。
掛け軸と一緒に納められている品も鑑定・評価額の対象となりますので、すべてあわせてお見せください。

目利きに自信のある専門家による現物査定。
時代が古いお品も丁寧に査定しますので安心してお任せください。

光広卿は二条家の歌学派のなかでも伝統的な歌論を継承する堂上歌人でした。その才能は古典にとどまらず、型にはまらない性格も手伝って、公家でありながらも芸術家や文人、武士などと交流し、独自の美学へと昇華させていったのです。能書は言うに及びませんが、賛も書いているのが特徴的です。宮本武蔵の作品の画賛からは、細川幽斎からの繋がりを感じさせ、交流の広さがうかがわれます。また画も能くし、江戸などへ赴いた際には富士山などの名所で筆を走らせ、独特の書に絵を交えた旅日記『東行記』を遺しています。